『ガクチカで自分の経験を整理しよう』~【その3】「ガクチカ」で押さえる5つのポイント

「ガクチカで自分の経験を整理しよう」は今回の【その3】でラストです。
【その1】では「採用担当者が何を欲しているか」
【その2】では「自分の何をアピールするかを考えよう」
について説明してきました。まだ読んでいない方はこちらからお読みください。

●ガクチカで自分の経験を整理しよう~その3~「ガクチカ」で押さえる5つのポイント

今回は採用担当者に刺さる「ガクチカ」の書き方で必ず押さえておきたい5つのポイントを解説していきます。

「ガクチカ」の書き方で押さえる5つのポイント

「ガクチカ」について押さえておきたい書き方のポイントは下記の5つです。

  1. 重要なことは企業とのマッチング
  2. エピソードは日常のささいな出来事で大丈夫
  3. 経験の内容よりも経験に対する自分の洞察を重視しよう
  4. 「神は細部に宿る」
  5. 自分を偽っても得るものなし

1.重要なことは企業とのマッチング

就活において、企業分析はマストです。
あなたが志望する企業へ、自分のどんなポイントをアピールしたいですか?
自分のアピールポイントを絞って、その根拠となるエピソードを具体的に述べることが重要です。

2.エピソードは日常のささいな出来事で大丈夫

海外留学をしたこと、多くの資格を取得したことなど、人から「すごいね!」と言われるようなエピソードより も、相手(採用担当者)はそこでどのような学びがあり、何を考えて行動したのかを詳しく知りたいのです。「ガクチカ」はあなたの「人となり」が志望先とマッチングしていることを採用担当者へ伝えられるエピソードにしましょう。

3.経験の内容よりも経験に対する自分の洞察を重視しよう

たとえば以下のティッシュ配りのアルバイト経験を「学生時代頑張ったこと」としたエピソードの一例があります。どちらの方がより魅力的でしょうか?

Aさん
「4年間ティッシュ配りのアルバイトを続けました。最初は1時間に100個ほど配ることしかできませんでしたが、いろいろ工夫した結果、1年後には1時間に500個ほどティッシュを配ることができるようになりました。1時間に500個というのは、いままでのアルバイトの中でもなかなか達成できる数字ではなかったらしく、今までのアルバイトの中で1番だと先輩スタッフから褒められました。」

Bさん
「4年間ティッシュ配りのアルバイトをしていました。最初は1時間に100個ほどしか配れませんでしたが、たとえば、街を歩く人をよく観察して、春先はマスクをしている花粉症の人を狙ったり、もらったティッシュを入れられるポケットのついた服を着た人の手元に「渡す」のではなく、「届ける」つもりで差し出したりすることで、1年後には1時間に500個ほど配ることができるようになりました。」

Aさんは、数字が具体的でティッシュ配りが上達したことが伝わってきます。一見、すごいエピソードに感じますが、上達するまで努力した部分がいまいち伝わってきません。一方、Bさんは上達するまでの過程が具体的で、自分が工夫して努力した内容が目に浮かぶように伝わってきます。

AさんとBさんの違いは、「学びの深さ」です。
同じ経験をしても、そこから何をどのくらい学び取るかは、人によって大きく異なります。

繰り返しますが、採用担当者は、短い時間で就活生の「人となり」が知りたいのです。
Bさんのように具体的に掘り下げてあるエピソードの方が相手の印象にぐっと残りやすくなります。

4.「神は細部に宿る」

「神は細部に宿る」という有名な言葉があります。元々はドイツの建築家ミース・ファン・デル・ローエから産まれた言葉であると言われています。最近ではアップルの創始者スティーブ・ジョブズが「神は細部に宿る」ということを実践し、iPhoneやiPadという優れた製品として結実させたことで有名になりました。ディテール(細部)にこだわった丁寧なガクチカはまるで神が命を宿したかの如く採用担当者の心をグッと掴みます。

上記のティッシュ配りのアルバイトの例から分かるように、日常のささいな出来事であっても、自分の考え方や受け止め方次第で「学びの深さ」が異なります。「学びの深さ」の違いは、本当に些細な細かい点に表れます。

もしかしたら、AさんもBさんと同じくらい深い学びをしているのかもしれません。しかし、Aさんの文章ではそれが伝わってきません。「神は細部に宿る」この言葉を忘れずに、ガクチカを「具体的に」書きましょう。

5.自分を偽っても得るものなし

何が何でも志望する企業に採用されたいと思っていても自分を偽ってはいけません。仮に企業が求めているであろう人物像を、自分を偽ってまで入社しても、入社してからつらい思いをすることになるでしょう。自分の「人となり」を整理して、自分らしくいられる企業へ自信を持って入社しましょう。

●まとめ
「ガクチカ」はあなたと企業のマッチング度を示すツール

「自分にはガクチカが本当にない……」と嘆いている学生さん。
コロナ禍の大学生活で苦労したことが多々あるかと思いますが、その反面新たに試みたことや変わらなかったこともあるのではないでしょうか。
自分の魅力を伝えるためにも日常のなにげない出来事を振り返ってみましょう。

志望する企業とどれだけ自分がマッチングしているかを「ガクチカ」でアピールしましょう!

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