【後編】「伝える」と「伝わる」の違いとは~文章編~

 皆様こんにちは。文章添削士協会blog班です。今回も「伝える」ことと「伝わる」ことの違いについて引き続き掘り下げていきます。

 前編では、「会話」の中での“「伝える」と「伝わる」の違い”について説明しました。

【前編】「伝える」と「伝わる」の違いとは?〜会話編〜 | 添削堂.com (tensakudo.com)

 後編では、「文章」の中での“「伝える」と「伝わる」の違い”について一緒に考えてみましょう。

 伝わる文章を書くということは、会話をすることよりも少しレベルが上がります。例えば会話の場合は、相手の反応を見て、その場で説明を補足することが可能です。しかし文章の場合は、「相手がどう捉えるのか」ということを想像しながら、書いていく作業が必要不可欠になります。

 例えば、あなたが好きなアーティストのライブに行った時の、あなたが「楽しかったこと」や「感動したこと」などを文章にするとします。その場合、あなたは、どのようにして文章で表しますか?

 自分が「伝えたいこと」だけをそのまま文章にしようとしても、相手にはうまく伝わりません。

 そもそも、相手がそのアーティストについて、どれだけ関心があるのか(知っているのか)がわかりません。特に、ファンの間にしかわからないような用語を使って説明しようとすると、相手はあなたの文章についていけなくなり、頭の中は「?」で埋め尽くされてしまいます。下手をすると、せっかくあなたが読んでもらおうと思って書いた文章を、その人は読むのをやめてしまうかもしれません。結局、あなたが伝えたいことが、読み手に何も伝わらないで終わってしまうかもしれないのです。

 伝わる文章を書くためには、読み手が「どう捉えるか」を想像して書いていくことが大事です。「相手の目線」になって表現するための方法は下記の5つです。

1. 自分が伝えたいことを明確にする【ゴールを設定する】

2.「読み手」を強く意識して、相手への配慮を忘れずに【相手ベース】
 (自分が持っている経験や知識と読み手が持っている経験や知識は同じとは限らない)

3.できるだけ「読み手」にとって理解しやすい言葉」を選ぶ
 【納得感(理解する・腑に落ちる)】
 (専門用語は極力避ける、避けられない場合は補足説明をする)

4.「読み手」が使う言葉を予め知っておく

5.自分が伝えたいことを効果的に伝わるための言葉を増やしておく
 (本や新聞など文章のプロの文章に触れてみる)

 「伝える」から「伝わる」文章を目指して、よりよいコミュニケーションができるよう、日々心がけていきましょう。

 また、「伝わる文章を書きたい」とお思いの方は、添削堂.comに登録されている「この人、自分に合うかも」と思った文章添削士に相談してみてはいかがでしょうか。
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(文章添削士協会blog班)

<出典>

  ・論文オンライン 石井秀明「あなたの言葉はなぜ伝わらないのか?」

   

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