文章を書く時あなたは最初に何をするだろうか?
もしかするといきなり頭に浮かんできたことを一気に書き出すかもしれない。
しかし、よほどのことがなければ途中で書くことができなくなり、途方に暮れてしまう。
これを解消するために何をするか。
文章を書く時まずはプロットと呼ばれる全体の構成を考えるところから始まる。
設計図のように詳細を書ければベストだが、少なくても頭の中に浮かんだことをメモ書きするくらいは事前にやっておいた方が良い。
賄いを例に取ると、私が担当した最初のうちは頭の中がパニック状態であたふたしてしまい、焼きそばを調理した時にキャベツを焦がしたことがあった。通販で販売する商品として承認をもらうことも兼ねていたため、工場長の限られた時間の中試食してもらったのだが、「お前は俺に焦げたものを食わせるのか」と小言を受けたこともあった。
また、作業者の人員及び食事を摂りに来る時間も把握してなかったことで料理を提供するまでに席で待たせてしまい、昼休みという限られた時間を無駄にしていた。
その反省から賄いをやる時には前日からの「事前準備」に力を入れるようになった。
- 前日やっておくこと
・工場長の食事時間を決める(工場長のスケジュールを確認)
※工場長が最初に食事を摂るという決まりがある
・各製造工程で出勤する人員及び休憩時間を確認する
※調理室のテーブルは4~5名なので、人数が均等になるよう休憩時間を調整する
・食材の準備
※人数分あるか。品質保証部にある使用可能な食材はあるか
無ければ新たに倉庫に保管されている食材を運んでおく
- 当日やること
・鍋に水を溜めておく→時間が来たらコンロに火をかけ、麺を茹でる準備をする
・炊飯が必要な場合は炊飯の準備(米研ぎから)
・ウォーターピッチャーやコップ、器などの準備
・上司と電話番をする時間を決めておく
・食後の食器洗い、清掃など片付けまでを決まった時間に終わらせる
タスクを分けることで具体的に行動をすることができるようになってきた。
文章を書くという工程に戻すと、事前に何を書くか計画を立てることを常に心掛けることで自然と流れに沿った文章が書けるようになっていく。
自分が本当に伝えたいことを他人に伝えるために「接続詞」や「助詞」といった「文法」を駆使するだけでなく、読む人に「美味しく」読んでもらう工夫が重要であることを「賄い」という場で学んだ。そんな悩める人に役立つよう日々文章を紡いでいきたい。
(茅根康義)