「断捨離」とリライト

 2022年も残り10日を切りました。師走は時間の流れがより一層早く感じますよね。
 12月に入り、大掃除で不要になったものを「断捨離」している方が多いのではないでしょうか。いざ、整理をしながら掃除を始めると、懐かしい品が出てきて掃除も整理も中途半端に時間だけが過ぎていく……。このような状況になってしまったことはありませんか?

 新年をスッキリとしたお部屋で迎えるためにはまず、掃除を始める前にやるべきことを明確にしましょう。掃除の流れは、「整理→処分→収納」です。効率的に掃除を進めて、「断捨離」していきましょう。

●掃除の流れ

(準備)STEP⓪ 整理する場所を決める(本棚、キッチン、クローゼット など)
(整理)STEP① 品々の必要性を確認し分類する(「いる」「いらない」「迷い中」に分ける)
(処分)STEP② 分類した「いらない」品々を処分する(ゴミ袋へどんどん入れる)
(収納)STEP③ 洗練された品々を収納する(決別した品々を定位置に置く)

 上記の⓪~③の流れで進めることで掃除が捗るはずです。STEP①で「迷い中」に分類した品々は数週間おいてから必要性を確認すると、「いる」「いらない」のどちらかに分類できるでしょう。

 この流れは、文章を作成する際にも活かされます。ぜひ参考にしてみてください。

●リライト(書き直し)の流れ

(準備)STEP⓪ 書き直す文章を決める(冗長な表現、違和感を感じる部分 など)
(整理)STEP① 文章の整合性をみて書き直す方針を決める(「必要か」「不要か」「補足するか」)
(処分)STEP② 決めた方針に沿って不要な部分を削ぎ、必要な部分を足して新たに書き直す
(収納)STEP③ 書き直した文章が適切か全体を読み直す

 上記の⓪~③のステップを踏むことで、文章のリライト(書き直し)ができます。一度書いた文章は時間に余裕があれば数日から数週間おいて再度読み直してみましょう。その際に、STEP⓪に戻った場合、再び上記のサイクルを繰り返し、何度も書き直します。文章を書き直すことで、より洗練された文章となり、あなたの文章力に磨きがかかるはずです。
 このように、文章作成は「断捨離」の連続ともいえるでしょう。

 大切なものは意外と少なく、シンプルです。
 今、文字を削ったり、物を捨てたりすることが勿体ないと思ったとしても、数日後や数年後に「あれ?」と違和感を感じることはよくあるものです。余計なものを削ぎ落すスキルが身につくと、重要度の高い部分にフォーカスできる感度が高まります。

 1年の節目に「断捨離」してスッキリと整ったお部屋で1年を振り返ってみてはいかがでしょうか。

(工藤 さゆり)

   

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