今回は「ガクチカで自分の経験を整理しよう」【その2】です。
【その1】では、「採用担当者が何を欲しているか」について説明しました。
まだ読んでいない方はこちらのリンクから読んでみてください。
●ガクチカで自分の経験を整理しよう~その2~自分の何をアピールするかを考えよう
今回は採用担当者に刺さる「ガクチカ」を作るために「自分の何をアピールするか」について例文つきで解説していきます。
1.自分の何をアピールするかを考えよう
企業を分析したうえで相手(企業)にあわせて、あなたがアピールしたいポイントを1つに絞りましょう。たとえば、下記のアピールポイントを参考にしてください。
- コミュニケーション力
- 行動力
- 積極性
- 問題解決能力
- 協調性
- 誠実さ
- 継続力
- 創意工夫(工夫改善)
このように、「ガクチカ」で自分が今まで経験してきたことを書こうとすると、多くのアピールポイントが考えられます。しかし、職種によってどのような能力が活かされるかは異なります。そこで重要なことは、自分のアピールポイントと、志望する企業が求める人物像とのミスマッチがないことです。志望する企業と自分のどんな部分がマッチングしているかをきちんと見極めましょう。
2.エピソードをアピールポイントから伝えさせる
あなたがアピールしたいポイントが決まったら、それを裏付けるエピソードが必要です。
まずは、下の「一般的な」ガクチカを見てみましょう。
(例)医療分野を志望している女子大生
(原文)
私が学生時代頑張ったことは、調理実習です。私は料理の経験が乏しく、調理技術に自信がありませんでした。入学後初めての調理実習の実技試験は、キャベツのせん切りが課題でした。当時の私は包丁で切る速度が遅く、細さが不揃いで惨めな結果でした。私はその時、自分の経験不足に愕然として調理技術を高めるという目標を立てました。そこで、調理実習では材料を切る役割に取り組み、自宅ではできる限り毎日夕食づくりを行いました。その成果もあり、大学3年時の給食業務臨地実習で、野菜の下処理を行っていた際に施設の管理栄養士の方から野菜を切る速度が速く、切り方もきれいで上手だと褒められました。私は、苦手なことでも目標を立てて取り組むことで、自分の強みにできることを学びました。入社後も、日々努力をして積極的に業務に取り組んでいきます。
このガクチカを「行動力」をアピールポイントにして書き直してみます。
【自分の「行動力」をアピールした場合】
(例文)
私が学生時代頑張ったことは、調理実習です。私は料理の経験が乏しく、調理技術に自信がありませんでした。入学後初めての調理実習の実技試験は、キャベツのせん切りが課題でした。当時の私は包丁で切る速度が遅く、細さが不揃いで惨めな結果でした。私はその時、自分の料理の経験不足を痛感しました。そこで、調理実習では材料を切る役割に手を挙げて、自宅ではできる限り毎日夕食づくりを行う目標を立てました。調理実習では、調理に慣れている友達に切り方を見てもらい、コツを聞いて勉強しました。自宅での夕食づくりでは、材料を切る工程が多い食事を選び、さまざまな切り方を繰り返し練習しました。その成果もあり、大学3年時の臨地実習では、施設の管理栄養士の方から野菜を切る速度が速く、切り方もきれいで上手だと褒められました。私は今後も自分で目標を立てて、目標達成に向けて日々努力していきます。
あくまでも一例ですが、同じエピソードが違った印象を与えるのがおわかりでしょうか。
このようにエピソードは自分のアピールポイントを証明できる書き方にしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回は【その3】「ガクチカ」で押さえる5つのポイントについて掲載します。お楽しみに。
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