皆さまこんにちは。文章添削士協会blog班です。皆さま、ご自身の伝えたいことが相手に伝わっているかどうか、不安になったことはありませんか?自分では一生懸命「伝えよう」と思っていても、なかなかこちらの意図が伝わらない。そんな悔しい思いをされた方も多いのではないのでしょうか。そんな皆さまに向けて、今回は「伝える」と「伝わる」の違いについてまとめてみました。今回の会話編、次回の文章編の2回に分けてお送りいたします。ぜひ参考にしてみてくださいね。
さて、早速「伝える」と「伝わる」の定義について考えていきましょう。「伝える」と「伝わる」はわずか一文字違いですが、その中身には大きな違いがあります。
■「伝える」とは
自分の考えや誰かに言われたことを、一方的に他方へ受け渡す「行動」です。主語は「自分」で、相手の状況について考慮することなく自分目線で話をしたり、文章を書いたりします。そのため、単純に「伝える」だけでは相手に自分の伝えたいことが伝わらないことがよく起こります。
■「伝わる」とは
自分の伝えたいことが自分の意図に合った状態で相手に伝わっている(通じ合っている)ことです。 この場合の主語は「相手」です。一方的ではなく双方向のコミュニケーションが取れていることが重要です。
「伝える」ことだけを意識しているとどのようになってしまうのでしょうか。具体例を見てみましょう。
ラジオ番組でAというアーティストの「B」という曲が流れてきたというシーンを思い浮かべてください。
たまたまAのファンであるXさんに向けて、あまり興味がないYさんが「Bだけは良い曲だよね」と話かけてきました。
Yさんは褒めたつもりで話したとしても、Xさんにとっては会話に「だけは」と付いたことで「他の曲はダメなのか?」とネガティブな言葉として受け取られてしまう可能性があります。
この会話だけでは「伝える」ことはできても、褒めたいという本当の気持ちが「伝わる」ことはありません。相手にどう伝わるのか?という相手の視点が欠けているからです。
また、職場や家族関係などで「言った・言わない」論争も良く起こります。話をした側は「言った」つもりになっているのが、実は話を聞いた側は「言われた」と思っていないケースが多々あります。これも先ほどの事例と同じで、相手の視点が欠けていることで起こります。
もう「伝えたい」ことが「伝わらない」、「言った・言わない」でモヤモヤしないために、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
1. 相手が自分と違う「知識・経験」を持っていることを想像する
2. 自分と相手が共有している情報量が違うことを認識する
3. 自分と相手の経験内容の違いを想像する
4. 相手が使う言葉を知る(日頃からのコミュニケーションが大事)
5. 適切な言葉を使って、効果的に伝わる順番で並べる
この5つのポイントを押さえて、「伝わる」会話を目指してみましょう。さて、次回は文章編をお送りいたします。
【後編】「伝える」と「伝わる」の違いとは~文章編~ | 添削堂.com (tensakudo.com)
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(文章添削士協会blog班)
<出典>
・論文オンライン 石井秀明「あなたの言葉はなぜ伝わらないのか?」