2023年もあっという間の10月です。
10月のことを和風月名では『神無月(かんなづき)』と言います。
「かみなしづき」と書く由来は、この月には「全国の神様が出雲大社に集合するため、日本の各地では神様が不在になってしまうから」ということで知られています。
全国の神様が何のために出雲にお集まりになるのかというと、『来年のご縁』について話し合われるのだそうです。
確かに、出雲大社は「縁結び」で有名な神社ですが、神々が話し合われるのは、男女の縁だけでなく、私たちが生きていく中で関わる全ての『ご縁』についての予定を話し合われるのだそうです。是非とも良いご縁に巡り会いたいものです。
この内容については、昨年もここのブログでご紹介していますので、詳しくは下記のリンクをクリックしてご覧ください。
ところで、私は以前結婚式場にて、ウエディング・プランナーをしていました。
結婚式というとほとんどの方は「6月が忙しいのでしょう?」と仰いますが、日本の6月は梅雨の時季で蒸し暑く、きちんと正装して出席するような結婚式には少々不向きです。
したがって、春は6月よりも4月や5月の方が人気の月です。
そして、それよりも更に人気があるのが何と言っても10月です。1年の中で最も結婚式の申し込みが多く、正にラッシュの月です。
降水確率が比較的低く、気温も適度に爽やかで、ガーデン・ウエディングなど屋外でのパーティーも人気です。結婚披露宴は新郎新婦が夫婦になった事を報告し、それを祝うものですが、この時は祝福される側もする側も、互いに幸せな気持ちになれる至福のひとときでもあります。
結婚式を挙げたカップルは、皆きっと何年か前の10月に出雲の神々が縁を結んでくださっていたのだと考えると、神様に感謝したくなりますね。そして、結婚式では全く別の家同士が親戚になり、互いの友人たちが知り合いになるという新しいご縁も生まれます。
これもまた、神々の『全国会議』で決められていた、有り難いご縁のプランだったかもしれません。
(植木 乃梨子)