【涼味愛滋郎】私の文章修行法

 私は文章を書くことに最近抵抗がなくなった。たぶん日々の視写のおかげだと思う。視写は手本の文章を見ながら一語一句間違えずに書き写すことで、誰でも簡単に始められる。視写が習慣になると、語彙力や文法力が身につき、文の意味を正しく捉える読み取りの力がアップするようになる。

 なぜなら視写をしながら手本の文章の中身を注意深く見るからである。すると文章表現や文法の流れが掴み易くなる。さらに独特な言い回しや句読点の位置など、作者の個性が発見できると興味を持って文章を深く味わうようになるのだ。

 数年前、私は社会人入試のため作文専門塾に通った経験がある。そこではタイマーを活用して漢字の書き取りや新聞記事等の音読と視写をした。次に講師が口頭でテーマを発表したらそれに関する小論文を600字以内30分で書くという訓練を毎回行った。当時の私は作文と小論文の違いも原稿文の使い方もわからなかった。しかし1か月も経てば時間内に指定通りの小論文が書けるようになった。そのうえ漢字も得意になり、視写することが一つの楽しみになった。この経験から何度か挫折をしながらも現在も視写を続けている。

 視写を続けてきたことで特に良かった点を三つ挙げたい。一つ目は文節をひとかたまりとして書くことで言葉の意味や文の構造を間違えず理解しやすくなった。二つ目は書写の技術が上がったことで癖字が直り、見やすくわかりやすい文字が書けるようになった。三つめは普段の生活の中で驚きや疑問、気づきなど心が動いたとき、すぐに言葉に整え文章に書けるようになったことである。

 一方で視写に適した資料を探すのに苦労する。時間がかかる。いろいろなジャンルの文章に挑戦したいのだが好みも偏る。その点『ポルタ』は視写の「ネタ探し」の苦労を解消してくれる。ちょうどよい文章量で内容は面白く、毎日の視写習慣が途切れることがない。さらにポルタの『今日の質問』では、思考力が鍛えられる。文章に表すことで自分の思考の輪郭が明らかになる。抽象的な表現から具体例を考えたり、他者の主張に対する自分の意見を述べたりと正しく答える力がつく。書くことに慣れてくると、ポルタ増刊号に掲載される『今週のお題』の小論文作成に取り組むことも自然にできる。この際最も大切なのは、添削堂.comのプロの添削士に直接指導を受けることが望ましい。その結果を反映して書き直しを繰り返しすることで本当の実力に繋がっていく。

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